転サビブログ

一瞬しか見られない広告、何を覚えてもらう?

道路沿いの看板。

街を走る営業車。

駅や街中で目に入るポスター。

こうした広告は、いつもじっくり読んでもらえるとは限りません。

歩きながら見る。

車で通り過ぎながら見る。

対向車としてすれ違う。

信号待ちの間だけ目に入る。

ほんの短い時間しか見てもらえないこともあります。

一瞬しか見てもらえないとしたら、その広告から何を覚えてもらいたいでしょうか?

今回は、見る時間が限られる広告で「何を残すか」という視点から考えてみます。

広告によって「見てもらえる時間」は違う

広告といっても、見る状況はさまざまです。

パンフレットなら、興味を持った人が手元でゆっくり読むことができます。

チラシも、持ち帰ってあとから読み返してもらえるかもしれません。

一方、看板や営業車は違います。

  • 通り過ぎながら見る
  • 遠くから見る
  • 短い時間だけ視界に入る
  • 広告を見ること自体が目的ではない状態で目にする

つまり、すべての広告を同じ情報量、同じ考え方で作る必要はありません。

その広告は、どんな状況で見られるのか?

まずは、そこから考えてみます。

一瞬で全部読んでもらうのは難しい

会社としては、伝えたいことがたくさんあります。

会社名。

サービス内容。

料金。

実績。

電話番号。

住所。

Webサイト。

QRコード。

でも、ほんの短い時間しか見られない広告に、すべてを載せたらどうなるでしょうか。

情報はたくさん載っている。

ところが、見る側には読む時間がない。

「たくさん載せたのに、何も覚えてもらえない」ということも考えられます。

一瞬しか見られない広告ほど、情報を増やすことより、何を残すかを考えることが重要になります。

まず「何の広告?」が分かるか

短時間で見られる広告なら、最初に確認したいことがあります。

ひと目で「何の広告なのか」が分かるでしょうか?

たとえばリフォーム会社の営業車を見たとき。

会社名だけが大きく書かれていても、その会社を知らない人には、何をしている会社なのか分からないかもしれません。

そこで、

  • 外壁塗装
  • 屋根修理
  • 住まいのリフォーム
  • 水まわりリフォーム

など、提供しているサービスが分かる言葉を見せる方法があります。

前回の記事で考えた「広告の主役」が、ここでも重要になります。

一番覚えてほしい言葉を決める

次に考えたいのが、広告を見終わったあとに残ってほしいものです。

会社名でしょうか。

商品名でしょうか。

サービス名でしょうか。

それとも、お客様の困りごとに関係する言葉でしょうか。

「全部覚えてほしい」ではなく、「ひとつなら何を覚えてほしい?」

こう考えると、広告の中心が見えやすくなります。

たとえば、

  • 会社を知ってもらう → 会社名
  • 新商品を知ってもらう → 商品名
  • 外壁塗装を訴求する → サービス名
  • 雨漏りで困っている人へ → 「雨漏り」という言葉

広告の目的によって、残したい言葉は変わります。

文字は「読めるか」だけでなく「見えるか」

広告を作っている画面では、文字がきれいに読めている。

でも、実際の看板や営業車では、見る距離が違います。

小さな文字を入れても、遠くからはひとつの模様のように見えてしまうかもしれません。

そこで、デザイン画面だけではなく、実際に見られる状況を想像します。

  • 離れた場所から見ても認識できるか
  • 重要な文字が十分目立っているか
  • 背景に文字が埋もれていないか
  • 情報同士が競い合っていないか
  • どこを最初に見ればいいか分かるか

文字を載せられることと、実際に認識してもらえることは別です。

営業車なら、止まっているとは限らない

営業車や社用車の広告には、さらに特徴があります。

車は動きます。

見る側も動いていることがあります。

道路上ですれ違えば、見える時間はさらに短くなります。

そんな広告に細かな説明をたくさん入れても、すべてを読むことは難しいでしょう。

営業車では「読んでもらう広告」だけでなく、「見て覚えてもらう広告」という考え方もできます。

会社名。

サービス。

覚えやすい言葉。

限られた時間の中で何を残すかを考えます。

QRコードだけで大丈夫?

Webへの入口として、QRコードはとても便利です。

スマートフォンで読み取れば、そのままWebページへ進めます。

ただし、看板や走っている営業車などでは、いつでもQRコードを読み取れるとは限りません。

距離がある。

車が動いている。

自分も移動している。

スマートフォンを取り出す前に広告が見えなくなる。

そんな場面もあります。

QRコードを否定する必要はありません。
ただ、「その場で読み取れなかった人」のことも考えてみます。

その場で行動できなくても、あとで思い出せる

広告を見た瞬間にWebサイトへアクセスしてもらえなくても、あとから行動してもらえる可能性はあります。

そこで役立つのが、覚えてもらうという考え方です。

たとえば、

「あの広告に、こんな言葉が書いてあったな」

と思い出してもらえる。

その言葉がWebへの入口になっていれば、広告を見た場所から離れたあとでもアクセスできます。

広告を見る瞬間と、Webを見る瞬間を必ずしも同じにする必要はありません。

日本語URLを「持ち帰ってもらう言葉」にする

日本語URLは、日本語の言葉そのものをWebへの入口として使えます。

そのため、看板や営業車では、単なるWebアドレスとしてではなく、

広告を見た人に覚えて持ち帰ってもらう「言葉」

として考えることもできます。

たとえば、会社名、サービス名、商品名など、広告で一番覚えてほしい言葉とWebへの入口を近づける。

そうすれば、広告のメッセージとアクセス方法を別々に覚えてもらう必要がありません。

  • 広告で見せる
  • 言葉を覚えてもらう
  • あとで思い出す
  • その言葉からWebへ進む

という流れを作ることができます。

詳しい説明はWebへ任せる

一瞬しか見られない広告ですべてを説明する必要はありません。

広告では、まず興味を持ってもらう。

覚えてほしいものを残す。

そして、詳しい内容はWebで伝える。

  • 詳しいサービス内容
  • 料金
  • 施工事例
  • 商品写真
  • よくある質問
  • 問い合わせ方法

こうした情報は、Webの方が詳しく伝えやすいものです。

広告とWebで役割を分けるからこそ、広告をシンプルにできる。

これも「アナログからWebへ」を考える方法のひとつです。

一瞬で、何を残す?

看板や営業車を作るとき、載せられる情報から考えるのではなく、見る時間から逆算してみます。

もし数秒しか見てもらえないとしたら。

もし全部は読んでもらえないとしたら。

それでも、ひとつだけ覚えてもらえるとしたら。